2010/09/27

またしてもブログ引っ越し

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2010/09/17

押しつけがましいコントに一喝、『ケーブル・ガイ』の自虐はさすがw

最近引っ越しをしたのですが・・・.
ケーブルテレビの勧誘しつこいよ~.

ケーブルどころか、テレビなんかみないよ。
ほんっとつまんなくない!?テレビ。
チャンネル少ないしさ~、共産主義か!この国は!

今日は父と母が食糧の援助をしてくれたので、ちょっとしたごちそうでした。
でも、観るべきテレビ番組がないw
つまんねーつまんねー

確かに民放はほとんど見ないので,有料チャンネルを入れたい今日この頃.
でもこんなに薦められると加入したくなくなるってのが人情だよ.
はっきりいって、ほっとかれれば加入するけど?

私は子供の頃から,テレビは洋画とニュースのみ観ていたように思います.

淀川さんとか水野さんとかがちょっとした解説をして,ああこれから特別なのが始まるんだな
っていう感じを味わった最後の世代かもしれないですw

私たち80年代生まれにとって,映画はBack to the Futeureとか、インディジョーンズとか・・・
アメリカは明るかった・・・!

子供のころ,ドキドキしながら観たもんさ.

「今日は9時過ぎても起きてていい!?」って感じで

スティーブン・セガールやクリント・イーストウッドのえいがだったり,
邦画(蛍の墓とか釣りバカ)だったりすると,がっくりしてましたw

子供時代のテレビでの映画体験ってその後の映画の嗜好
にずいぶん結びついてるみたいだね
特に小学生くらいに観た映画・・・・・.

私はウォーターワールドでさえ『名作』として記憶しております
(1995年度のワースト作品賞・ワースト主演男優賞・ワースト監督賞・ワースト助演男優賞のみねーとw)
だってユニバーサルスタジオにあるんだもん.

あの縦じまぴちぴちパンツと、はげちょびんは素敵だったではないか!


・・・といえば
ジム・キャリーが主演の『ケーブル・ガイ』ってコメディ映画で,
「ウォーターワールドは批評家にたたかれたけど、好きな映画だったんだ!」
とか叫ぶシーンがあって,はじめて私はウォーターワールドが‘そういう扱い‘なのをしりましたw


でね~このケーブル・ガイってまた結構面白いえいがでね,
監督はナイト・ミュージアムの俳優の,ベン・スティラー
ジャド・アパトーも制作に携わっていたようです.
あとどうでもいいけど,ケーブルガイにもウォーターワールドにも
ジャック・ブラックがちらっと出演してますw
主役(ジム・キャリー)は,育児放棄されて一人でテレビばっかり見て育ち,
とにかくテレビのことに詳しいプロフェッショナル.
でも実は愛情の欠落した少年時代のせいで,ゆがんだ性格をしていて
「とにかく友達がほしいーーー!!」と,
友達になりたくてとにかく仲良くなった人をストーキングするって話です.


いろいろあった末、
追い詰められたケーブル・ガイは本当は悲しくてたまらなかった、
てれびじゃなくて両親に育ててほしかった幼少時代のトラウマを吐露し、
「誰かがベビーシッター代わりのテレビってものを破壊しなきゃいけない!」
みたいなことを叫び、巨大なテレビアンテナ塔から飛び降ります.

ああ,テレビばっか見てる現代人へのメッセージ?
テレビ時代がうんだ弊害のことか???っていうかんじですね~

この映画は90年代後半くらいだったかと思いますが,
監督のベン・スティラーは90年代前半に,The Ben Stillerって番組をジャド・アパトーと
つくっていました.FOXとかMTVとかそのあたりでよく見かけてたんだw

この人はバカみたいな映画をたくさん作っていますが、女性にはあまり面白くないですw
もてない男の気持ちはわからなすぎて、ホラーですw
MTVなんかはくだらない番組を垂れ流して、
見てると馬鹿になるwってか見てる奴は馬鹿wみたいな風刺がたくさんありました.

かうちにすわってMTVみて「Iiii...it's ....it's cooloool ....」とか言ってる
ビーバス&バッドヘッドは自虐ネタで有名だったしw

つまり
ケーブルガイはそういう番組を作ってる当事者が作った映画なので,
その類のただの自虐でしょうw

このジャド・アパトーという制作者の方は、「40歳の童貞男」というなかなかGOODな
映画もつくっていて,これはコメディーでありながらなかなかシビアで,
見てよかったなと思える現実を描いておりました.
その辺の学者さんより,統計ではない社会の片隅の人間模様をよく描いていたと思います.
ちょっと女性の私から他人にお勧めするのははばかられるので,詳細は書きませんがw


それでケーブル・ガイですが,何といっても見どころはジム・キャリーでしょう
ユニークで人気者で人づきあいも上手,あれ?でもちょっとこいつめんどい・・・
と思った時には・・・・もう遅い!!!!
っていうのを面白いんだけど怖く演じてますw

それにしても一人芝居w

確かにジム・キャリーの知名度はこのころ言うまでもなく、日本でも人気でした.

しかしこの映画での演技,なんか押しつけがましくていらいらしてきます



日本の漫才は,「ぼけ」と「突っ込み」の2人の間で交わされるけど,
アメリカのコメディってやたら客に話しかけてくるでしょ?
私は子供のころそれ,だいっきらいでしたw

自分はリズミカルなトークがうまいって感じでずけずけ人のこと聞いてきて,
勝手に観客をネタにする,平気でそういうことするんだよね
私自身オハイオ州にホームステイに行ったときに手品のコメディを見に行った経験があり,
白人だらけの町で当然ネタにされましたよ.

アメリカ人ってうざい・・・・ついてけない・・・・こういうのめんどくさい
って思ってたけど,それは私が日本人だからってわけじゃないんですね~.

で,ケーブル・ガイに付け回されるマシュー・プロデリック演じるサラリーマンが,
また断り切れない感じで,なんか日本人みたいなんですね~w
ちなみにこの俳優,妻はSex and the Cityのサラ・ジェシカ・パーカー.
(なんか地味w)

ちょうど90年代とうと,っていうか今もそうですが,アメリカ式経営とか
コミュニケーション能力なるものがもてはやされ,
社交性が崇拝されていた時代じゃないでしょうか?SATCも始まったことだしw
日本人は英語ができないってよりも,人づきあいが下手だからグローバル化できない
みたいな,そういうの,あったじゃん?

で、この映画を観て私はうざいアメリカ人がなんでうざいんだか分りましたw


『スクール・オブ・ロック』と、『ハイ・フィディリティ』でジャック・ブラックが演じた、
他人に押し付けてくる系のおたくのうざーーーい感じに並ぶうざい一人演技でした。

ケーブル・ガイがさ、会話の節々に映画のシーンやセリフを引用してきます。
観ているほうは、しらねーよ、みてねーよ、って思うわけです。


ジム・キャリー演じるこのケーブルガイのうざさは、テレビそのもの。



日本の最近のバラエティーも最近字幕出たり、客席の笑い声を演出した音声とか、
「ね、ここ面白いでしょ!?」って感じの押しつけがおおすぎて興ざめしちゃうんですね。

最近のテレビは、確かに偉そうですね。
セレブだなんだと言って、まるで特権階級か何かのような感じです。
「面白いのがわかんないの?おまえばかか?」みたいな、
「わからないのは観客が悪い」とか、
FOXの番組制作者がこれを作ってるのが、自虐的でさすがですね。

ベン・スティラーはこの映画以外にも、『トロピックサンダー』ではいろいろな俳優や映画をばかにしたり、『ズーランダー』ではモデルたちを徹底的にばかにしていて非常に面白かったです。

セレブ達がちゃらちゃら遊んで、あれがはやってるこれがはやってる、
痩せていなきゃいけない、こういうライフスタイルがかっこいい、
そういう押しつけをよく描いていると思います。

なんとなーく傲慢でおしつけがましくて嫌だなあ・・・この人たち・・・・っていう観客の感覚を
鋭くついた映画だと思う。

しかも、「これ系」の演技で売っているジム・キャリーに、この演技をやらせるとは、
ベン・スティラーというひとはすごいと思います。


たとえば「王様のブランチ」で、「TBSのドラマは見た目ばっかいい俳優揃えて、
空っぽな脚本ばっかりなので私はこれからのキャリアをかんがえてしばらく出演したくないですね。」って谷原章介が笑いながら言うのくらいすごいことです。
絶対言わないだろうけど・・・・。

2010/09/16

アメリカ映画とナッツ『サンシャイン・クリーニング』

アメリカの魅力・・・それは、NUTS(木の実;ただし、ピーナッツを含む)

私はナッツが大好きです①ピーカ(ぺかん)②マカダミア③アーモンド④カシュー⑤ピーナツ(バター)

で、最近見た『サンシャインクリーニング』という映画で、
「ピーカンパイ」がとってもとってもキーワードになるのを観て、感動しました。

ピーカンパイって・・・・・なんだ・・・・
ピーカンなんて、タルトのてっぺんにぽちってのっかているだけじゃないですか。

あああああああーーーピーカンを腹いっぱいたべたいよおおおお・・・・!!!

いいなああああ

ちなみに、ピーカンの木は、「テキサス州の木」でもあります。
『Super Size Me』で、アメリカで一番肥満の多い国といわれていたビックマックの州wですね。

くるみの仲間だけど、揚げ餃子の皮だけ食べているような、高級揚げパンみたいな
もうものっすごい・・・・・・ああああああたべたい!

で、『サンシャイン・クリーニング』ですよ

姉妹のお話です。

姉は元プロムクイーンなのに、今はシングルマザーで、
彼氏は家庭持ちで将来はない。
『エリンブロコビッチ』のセクシーじゃないバージョンみたいな女です。

妹は父親と同居で、バイトが続かず
朝も起きられないダメな子。
この人は最近、『プラダを着た悪魔』で
エミリーをやってた人です。

はっきり言って、ほんっとに花のない姉妹なんですね。
でも、2人ともちょっぴり美人なのがリアルです。



終始コメディーな映画ですが。
実は姉妹の母親は、自殺をしています。

2人とも小さかったので、たぶん妹のほうは母親の顔を覚えていないっぽいんですよね。
わからないけど。


映画の冒頭に、2人の会話があります。
妹「ねえ、今日テレビ映画やっててねウェイトレスがでてきたの」
姉「ピーカンパイはどうだった?」
妹「No,勧めてなかった」


なに?なんで?なんでウェイトレスがピーカンパイっていったかどうかが大事なの?
って思うんですね。なんかアメリカの文化でそういうのがあるんだろうか?

という余計な詮索までしちゃうから、外国の映画はいいですね~w

最後のほうで2人がテレビ映画を観ていると、
「ピーカンパイがお勧めです」
って映画のウェイトレスが言うのね、そうすると2人はやったーーーー!って大喜び

なんで2人がピーカンパイで嬉しいのか、こだわるかは・・・映画を観てねw


とにかく、どん底人生の姉妹は金になるんじゃん!
ってことで、2人で事件現場のクリーリングの仕事を始めます。

死体は片付いた後なんだけど、もう、本当にきったないんですよ。
でもおねえちゃんがよくやるんですね。

一応、亡くなった人の遺品からどんな人だったのか・・・・
とかいうそういうありがちなそういうのは、一応、あります

しかーーし!
この映画のいいところは、死んだ人のことについて詳しく映画かないところです。

まず2人の母親ですが、妹の回想でしか描かれません。
それもほんのわずかで、妹は母親の思い出の品をちょっとだけ持っていて、
感傷に浸るシーンがあるくらいで、妹はもしかして母親と会話すらしたことがないんじゃないか?
と、思えるのです。

で、とても幼いころに真っ赤なバスタブで死んでいる母を発見し、一瞬見てしまった
・・・・・・・ような?きがする。

ってくらいなんですね。

姉は年上だったので、記憶があるのではないか?と思うけど、
全く母の感傷に浸るシーンはないんですね。

幼少期の死の体験って、ものっすごいトラウマになってその後の人生に影響を与え・・・
っていうのはシリアスな映画によくある描き方だけど、でもさ、実際の体験って、たしかに
こんなもんなのかも・・・・。

当時何が起きたのかわからなくて、今思えば、ああ自殺だったのかっていう感覚ね。

で、この姉の描き方が非常によいです。

いい人で、しかもふざけられない人なんですね。たぶん。
もとプロムクイーン、チアリーダー・・・っていう、あるあるって感じの設定で、
野心がなく頭も悪いけど、悪意のない真面目な人間です。
でも流されやすく、すぐ周りの意見に左右されるような、都合の好さそうな女です。
頼りになるんだかならないんだかわからないんですよね。

意志が強いのかと思ったら、ただ無神経だからできるのかも・・・とも思える。
たぶん、女子は姉にイライラするのでは???

妹はすぐに感傷的になり、ばかなことばっかして姉に迷惑をかけますが、
私には感情移入できる役でしたw

妹はある働きかけをして、「幻想の母親像」から決別し、子供ではなくなっていきます。


まあ変なしごとだから、いろいろあるんだよね。
2人はけんかもするし助け合うし、姉妹ってこういう感じです。
『イン・ハー・シューズ』みたいに、劇的に2人の関係が修正されるってわけではないです。
それに、まったく対照的な姉妹ってわけでもないし、男を取り合うとかそういういかにも都会的な
亀裂は生じないので、リアルです。

で、姉は当然仕事中、息子を誰かに見てもらわないとならないので、
じいちゃんに預かってもらうんだけど、このじいちゃんと少年も2人で勝手に
何かしでかしたりしているので、姉妹の頑張りと同時進行でなにやってんの・・・
っていうおもしろさがあります。

監督はNew Zealand出身で、本作がアメリカデビュー作です。
次回作に期待したいですね。おもしろかったです。


で、NewZealandといえば、マカダミアナッツ食べたい・・・・
ミックスナッツ買うとちょっとしかはいってないよね・・・・。

マカダミアといえば、『あなたに降る奇跡』という映画で、
貧乏なウエイトレスの女の子が、瓶入りマカダミアを幸せそうに食べているシーンを
みて、いいなあたべたいなあ。・・・・と印象に残っています。

金がないからいつもは絶対ちょっとずつ食べているか、スーパーでも我慢して買わないんだけど、
お金が手に入ったから瓶でたべちゃうって感じがすごくよく出ているんですね。

わかるよ!マカダミアへのあこがれ・・・

どうしようもない彼氏がより戻そうよ~といってくるのを追い出すって
シーンがあるんですが、そこで彼女はマカダミア瓶をとられそうになって激怒するんですよw

ちなみに、ニコラス・ケイジがまた似合わない、気の弱くやさしい警察官を演じています。
この映画、いいラブストーリーだった。

おすすめ

アメリカ映画で、よくカウンターにピーナッツの殻を山積みにして飲んだくれていたり、
閉店間際にバーテンがおつまみナッツをでっかい缶に戻しているシーンがあったり
しますが、私はなぜかすごく好きです・

2010/09/14

マイケル・ジャクソンがおもしろいので『パープルレイン』にたどり着けなかった

さっきまでものすごい雷だったのに、あっという間に静けさが・・・
雷、面白いのにな。

あの・・・ブログを書いていて思うのですが、
こんな頭の中で、よく毎日普通の生活を送れるなあと思います。
自分で。

これでも日常のことを書いています。
歩いていても運転していても仕事をしていても頭の中で、違う風景をみているんですね・・・

映画はフィクションですよ。

本当なら、現実に起きていることで、もっともっと経験を深めていけなければならないのです。

きちんと向き合えない自分に、みんなと同じにできない自分に、
非常に引け目というか、不安というか、ネガティブな感じを覚えます・・・・。

今日は、月曜だし。

そんなときに私が勇気づけられるのが、プリンス。


私が初めてスティーヴィーやマイケルを聴いたとき、明らかに天才だと思いました。

雑音のない美しい声、のびやかで、自由。
天使たちの、超人たちの歌声ですよ。
ビル・エヴァンスのピアノみたいだと思いましたよ。
ええのう、ええのう、
こんな風に歌えたらきもちいだろうなあ・・・と。


で、どうよ、プリンス。
うた、うまくないじゃん?

というわけで、『パープル・レイン』(1984)を観ましたw


 もちろんリアルタイムに見たわけでも、
子供時代見た記憶もなく
突然観ました。

あのね、ほんっと眠れないんだってw

DVDなんて見てる暇、普通の人ってあまりないと思うけど、
勉強や読書とちふがって流しとけばいいんだから、みちゃうの。

どうせ面白映画かと思ったら、実は良いんですよ。

名曲パープルレインをこの映画で聞くと
もっともっと味わい深くなるんですね。

プリンスって単純に、「もっとみたくなる」でしょ?


私はライブやPVのDVDも好きなのでよく見るのですが、
レビューとか全然読まないで買っちゃうので、これも映画と知らずに持っていました。



PVにストーリーとダンスを取り入れることに非常に成功したことで有名なのは、
マイケル・ジャクソンですね。

プリンスもマイケルも同世代ですが、私が子供のころに何度もテレビで偶然
PVをみたりしたのはマイケルでした。

ディズニーランドでリアルタイムにキャプテンEOを観ていたので、
ほんっとーにフィクションの人だと思っていました。

そのころにマイケルのライブに行ったりしてリアルなファンだった人とは
違う感覚で彼を知っていたのだと思うんですね。

子供のころに見てて良かった、って本当に思います。

今の映画も、子供の脳で見たらきっと違う記憶になっていくのだと思います。



ウォレスとグルミットみたいな
ねんどがぐにぐに動くPVが
非常に非常に子供の私の頭に焼きついていました。

『Speed Demon』って曲のPVなので、
ググれば絶対誰かが動画をあげてくださっているので、
ぜひご覧いただきたい。
←これ、
『キャプテンEO』よりも、もっともっと違和感があって、子供の頃の頭の中みたいな、不思議な映像です。





大人になってからこれに出会ってもダメだったと思います。


こういう観念的な映像ってどうしたら作れるんですかね?
夢の雰囲気って感覚で残っていても、内容を思い出せなくて説明できないでしょ?

これと同じころ、アメリカのCMでレーズンをよく見かけましたw


カリフォルニア・レーズンと同じ人がPV作ったのかなあ・・・?

このレーズンもさあ・・・・

なんなのこのジェムズブラウンみたいなレーズンw


普通に夢に出てきて怖かったよ。




実写のなかにアニメというのは、子供の脳にとてものこるんですね。

 昨日ゼメキス監督のBack to the Futureのことを書きましたが
彼の作品にもアニメと実写の不思議な映画がございまして、
『ロジャーラビット』という作品です。

これはね、古き良きって感じでいいですよ~
探偵とか、美女とか、ねw

この映画は東京ディズニーランドのToonTownの車のアトラクションになっていて、びっくりしましたよw






このころ、マイケル・ジョーダンとバックスバニーをはじめ
LoonyToonsが共演した、似たような作りの『Space JAM』って
映画がありましたが・・・

あれはなぜか、アニメの違和感が醸し出す、
夢を見ているかのような不思議な雰囲気はなかったですね・・・。
この映画で使われたマイコーの『JAM!』って曲は、
スーパーボールのライブのやつを観て、すごく感激しました。


そうそうそれで、マイコーは『MoonWalker』というとんでもない映画を製作しています。


 この映画の中の『SmoothCriminal』はものすごーーくかっこいいですね。

が・・・・

PVをくっつけるために無理やり話を考えたんじゃないのって感じの、
救いようのない長編です。



一応ストーリーがございます。
マ イコーは子供を助けるために、ロボットになって敵をやっつけちゃったりするんですよ。はっはっは。

で、当時「Moon Walker」っていうゲームもあったらしく、
必殺技はダンス。
マイコーが踊ると皆がそろって踊りだし、「ぽぅ!」でたおれる。
←わはははは




映画みたいにちゃんとロボットに変身だってしちゃうんですね
映画としては本当にひどいですよw

で、マイコーがこんなことしてる間にw


パープルレインしていたのが、プリンス。

プリンスはのちにD'AngeloやAlicia Keysなど、
90年代本格派NeoSoulのミュージシャンたちからもっとも尊敬されるのは、歌がうまいからじゃないんです。
プリンスが持っているのは、何なのか・・・?
感性的にわかる映画が、パープルレインです。

あ、そうだー、Maxwellは復帰したけど、D'Angeloはどうなってるのでしょうか?

なんか、マイコーのでいで話がそれすぎて時間がかかりすぎたので、
パープルレインはまた明日にしよう。

雷が止まっちゃったので、ゆっくりお風呂に入ってストレッチして、
お酒でも飲んで、寝る努力をしよう♪

『キングダム・オブ・ヘブン』の見どころはオーリーじゃないぞ!!!

マルクス・アウレリウス・アントニヌスというローマ皇帝の名前を、
受験勉強のときに暗記させられた覚えはないでしょうか。
ローマ皇帝のなかで最も有名な賢帝です。


で、キングダム・オブ・ヘブンにでてくるエルサレムの王、ボードゥアン4世は、
日本人にとって別にあまり聴いたことのない名前かとおもいますが、
この伝説のローマ皇帝になぞられるくらい、有名な王です。


感動的な逸話がいくつも残っている王さまで、戦略家とか切れ者政治家とかではなく、
人の気持ちを動かすのに非常に優れた王として知られた王です。


聖地エルサレムを争う戦争の時代、彼のおかげでつかの間の平和が保たれていました。


というか・・・たった一人で戦わなくてはならなかった王さまなんですね。


王は若くしてらい病を患い、進行していく病気に悶え、視力までも失い、それでも最前線で戦い、
自分はすぐ死んじゃうから後継ぎのことも一生懸命考えたのに


身内が馬鹿ばっかでどうにもならず・・・・
こころざしなかばで24歳で亡くなったのです。


私自身、イスラム教にもキリスト教にもたいした思い入れはございませんので、
エルサレムの歴史に興味がわかず、途中で見るのをやめるだろうと覚悟の上で鑑賞しました。




しかし、この映画、心に刻まれる逸品となったのです。


その要因は


 また「実は誰かの息子」「選ばれし若者でした」「歴史物の恋愛要素」
って役かよw っていう、

白馬に乗ったオーランド・ブルーム(主役w)
ではなく、



エキゾチックな衣装だとこんなに美しいのか
と驚かされたエヴァ・グリーン(普段はマリリン・マンソンみたい)


でもなく、



 じゃあ監督が得意な、この美しい中世の光景と、
演技派で魅力的な 有名キャストでがっつり固めた
騎士団の熱い戦いっぷり


でもない。




 エドワード・ノートンが演じた、若き王、ボードゥアン4世でした。


といってもこの映画では脇役で、 映画のオフィシャルサイト(日本)
に騎士たち一人一人のページと解説はあっても
彼のキャラクターのページすら、ないですw


この王さまは、らい病で醜く溶けた肌を隠すために 甲冑を身につけています。


らい病っていえば、あの『もののけ姫』でたたら場に包帯ぐるぐる巻きの人がいましたが、あれです。

私は、彼が白い馬にまたがり、ゆっくりと広場に歩いてくるシーンを非常によく覚えています。

従者を従え、歩む王。 神々しいんですね・・・彼の姿は。
十字軍のうすいブルーの衣服に、シルバーの甲冑、そして真っ白なマント・・



映画史上でも指折りの美しいシーンではないでしょうか。




王の理念を本当に理解しているのは、たった一部の騎士たちだけ。


あとはばかばっかで、王の理念を歪めています。


なんでこんな素晴らしい人に共感しないんだろう?ってむずむずしてきます。


 ・・・・なのに、王はなんだかすべてを悟っているようで、
静かなんですね・・・。

俺に任せてくれ!って血気高ぶる軍隊には、 「このままもどってくれ」と静かに説得し、 その直後、騒ぐ馬鹿には「ひくく、ひざまずけ!」 と、一喝。



彼の登場シーンは、芸術的なのです。

オーランド・ブルームのラブシーンとか、葛藤とか、ちいせえ男だな~とw
うすっぺらに見えてくるんですね。


この人のシーンばかり観ていたので、「あ、このシーンではお出かけ用のマスクだ」とか、
下らないところにまで目がいってしまうのですが、衣装が本当に素晴らしいですw



一番心に残るシーンは、やはり最期の時。


末期が近付き、ベットに横たわる王の部屋に妹が入ってくると、王が目を覚まし、

静かに語り始めます。


「夢をみていたんだ。たった16歳で戦争に勝ったあの時のことを・・・」

とかいうんですね。
もうこの時点で、非常に胸に迫ってきます。


すると妹が、
「You were a beautiful boy(うん、本当にきれいな少年だったね。)」と、答え、 しばらくの沈黙し、、
「You've always been beautiful in every way.(どんな意味においても、ずっと美しかった)」 と続けます。


すると、王が言います。

「My beautiful sister... so beautiful...I am sorry if I've caused you any pain.」
(美しい妹よ、私のせいで悲しませたならばほんとうにごめん)


・・・・・・


「Remember me as I was.」 (かつての姿で、私を覚えていてくれ)


これが最後の言葉なわけです。


このマスクは、妹のためでもあるわけです。
そして、国の平和のためでもあるのです。
史実でも、彼は病気になるまで非常に美しく、頭の良い少年であったそうです。


マスクは、彼が支配したエルサレムの象徴。
もう中はぐちゃぐちゃで、崩壊しかけているわけですよ。
彼の力だけで、なんとか表面だけでも、美しくつかの間の平和を保っているわけです。


ということで、彼が守り続けたい平和で美しいエルサレムの象徴だったわけです(たぶんw)


で、このシーンが、本当に希望の光が消えるような、
この人が死んだら、もう駄目だろうな・・・この世界は、という
絶望的でやるせない気持ちにさせられるんですね。



そして、葬儀のシーンです。



私はその感動的な兄妹のシーンで号泣して、頭から離れないセリフを胸に、
かなしい気持ちでいっぱいになっています。


ところが・・・、 なんと、妹が王の遺体にそっと近付き・・・



その仮面を外します。



なんで――――――――――!!!!???


これはやるべきではなかったと思いますね・・・
しかも、そのグロテスクな顔をバッチリ画面いっぱいに写すんですが、
監督は、どういうつもりでこのシーンを加えたんでしょうか?


この妹が本当に無神経なバカ女に見えてきますw


で、もう映画を見るのをやめましたw



日本での公開時、「オーリー大好きキャンペーン」とかやって大々的にこの映画をおしていた日本の配給会社にも通じる無神経さw


『グラディエーター』の監督が間を空けずに制作したこの壮大な映画を、そんなふうに売り出すとは・・・


確かにエルサレムにあまり関心のない日本で、この映画を売るのは難しかったのだとは思うけれど、『グラディエーター』だってヒットしたんだから「オーリー大好きキャンペーン」はないだろうよw



・・・・ってまあこのキャンペーンは別として、早送りして王様のシーンを観るだけでも、 みる価値は十分にあると思います。 っていうか、みんなにみてほしいんです!!!!

『A.I』を観ていたら『バック・トゥー・ザ・フューチャー』に。。。

今日はドライブも兼ねて、軽井沢に物件を見に行きました。

ガソリンや保険料などなど含め、本当に車にお金がかかります。
キリン一番搾りもエビスも、プレミアムモルツも大量に飲むので、
私は、お国のためにお金を支払っているのでしょうか?

私は喫煙者ではないですが、増税は本当に残念でなりません。
このストレスが多く、楽しいことも少ないこの国で、
人の楽しみに税金をかけるなんてマジですごい発想ですねw

でもまあ、道路はきれいだし、日本はいい国です。

というわけで、結婚する気もないので、軽井沢に幻想を描いていても仕方ないので
真面目に物件探そうと思っています。
しかし・・・首都圏を外れると、やっぱ仕事がないよね。

軽井沢~都内で通勤だと、月に10万とかかかっちゃいます。
結局・・・物理的拘束から逃れるのって難しいよね。

で、やっぱむりかあと、しょぼーーんと今日も映画を観ていました。

不眠症はひどくなる一方で、夜中におなかも減ってしまうので、ある中になりそうw


で、『A.I』を観ていました。

この映画ではオスメント演じるロボットの少年が、ピノキオを読んで
「本物の人間の男の子になれば、愛してもらえるのか!」ってことで冒険が始まります・



 で、ロボットが人間になりたいお話といえば、
『アンドリュー』という映画を思い出します

感情を持つロボットといえば、『アイロボット』って映画が私は大好きでした。
原作者はどちらも1950年代にアイザック・アシモフという作家によって書かれたSF小説。


で、『アンドリュー』ですが、人間について学んで行くうちに人間になりたくなる・・・
って話です。
これは原作者のSF作家が、自分自身のことついて書いたと言われています。



頭が良すぎて人間性を失っていた作者自身が、
人間性を取り戻す姿を投影させたのがアンドリューなんだってさw

というのも、この作家は非常に博学で、
SF以外にもさまざまな分野で著作を多数執筆した方なんです。


で、この映画で、アンドリューが人間になるために法律を破らないといけなくなり、
裁判を受けるシーンで、判事に
「人間は年をとるし、しぬし、それでも人間になりたいのか?」
って、聴かれるんですね。で、あんどりゅーが
「大切な人が次々に死んで行くのをみた。もう耐えらない」
みたいなことを言うんですね

 そういえば『永遠に美しく』で、
永遠の命を得る薬を飲まされそうになったブルースウィリスが
「友達や知り合いが死んで行くのをみながら生き続けなきゃならないなんて、
そんなの嫌だ」

と、永遠の命を拒否するシーンがありました。


この映画では、メリルストリープとゴールディーンホーンに、「ばかじゃねえの?」
とか言われて終わりですがw

この映画はブラックコメディー史上、最高ですよ。


美しくさぞご立派な人間かのように見える女優ってのが、実はすっごいみじめっていう、
とっても素直な皮肉です。
そこの平成生まれの少年少女たちよ!観とけ!!!!!!!!!

この人たちのような中年女優になる女優は、いらっしゃるでしょうか?

私はキャメロン・ディアスがこの辺に来てくれるんじゃないかと期待しています。
恐らく、ハリウッドの女優さんたちは、皆さんが憧れる女優さんたちじゃないでしょうか?


で、この映画を筆頭に・・・・・90年代のゼメキス監督の作品は素晴らしいんですよ。



あ、やっぱゼメキスの話していい・・・???



 もうね、ゼメキス、バック・トゥー・ザ・フューチャーだよね!!!!!

何にあこがれったって、まずはマーティンがカッコよかったこと。
いかにも良き時代のアメリカ人!って感じでw


で、ドック。 ドックにあこがれた。というより、ドックとマーティンの関係にあこがれた。


普通の男の子が、ちょっとおかしな才能ある変人に出逢い、特別な人生の予感にわくわくるするw


マーティンはほんっとーーに普通の男の子なので、私の近所にもこういう冒険があるかも!!??


っていう、もうねもうね、わくわくで死にそうになる!!!


90年代と言えば、アメリカでもシンプソンズが始まったころで、「THE中流」ってのが固定化してきた
時代だと思うんですね。

『シザーハンズ』の冒頭で、みんなが豊かで、みんなが同じ生活パターンで、家具も同じようなレイアウト。
だけど「時計」や「ソファ」や「髪型」など、小物だけ「個性」を演出するという皮肉った描写がありましたね。


あの映画もそうですが、みんな「特別な冒険」や「特別な恋愛」を求めていた時代なんでしょう。


90年代に子供時代を過ごした私たちがそうでした。


祖父母の時代みたいに、生きていれば幸せって時代では、もはやなく。
父母のように、経済的に豊かなら幸せって時代でもない。

なぜなら「みんな」幸せだから。

若者の、生ぬるい子供のたわごとかもしれないけど、幸福感というのは相対的価値観なので、
こうなってしまうのは仕方がないのです。


 そこで・・・90年代の映画では、ドックは非常に魅力的人物なんですね。

血筋でも、伝統でも、人脈でもなく、「発明」で世の中を変える人。

2000年代の、来るIT時代を彷彿とさせる、そういうキャラクターなわけです。


あたらしい幸福の価値観を、私たちにもたらしてくれるのではないか!!!??と。

犬の名前からして、モデルはアインシュタイン。


そうそうあのさー、こないだの面接でも私はアインシュタインのことをかんがえていたのよ。

彼は暗記が苦手で、有名な逸話があり、
記者に自分の発明の名称か何かを聴かれたときにアインシュタインが答えられなくて、
その言い訳に、
「そんなんノートにメモしとけばいいことだから、覚えてる必要ねえだろうがよ!内容を聴け!」

と(いうようなことを)、おっしゃったのです。


面接での「具体的に名前あげてみて?」っていうあの質問w
私なら絶対そんな質問しない。


例えば私が調べ物をするときのGoogleに打ち込むKeyWordsや、
友達と映画の話をするとき、作者の名前や出演者の名前、題名は、ほぼ使いません。

大人になってからの勉強は、教科書の太字暗記ではないのです。

なぜそうなったのか、どんな内容なのか、それを観てどう思ったのか、
そういう質問をしないと、その人の本質の思考はわからないでしょ?


で、なんだっけ。あ、そうだ。ドックだ。


で、そこが、ドックのいいとこなんだよ!!!!!!!!!!!!
マーティンに、腹立てたり馬鹿にしたりしないでしょ?

マーティンが「へ?」

って顔すると、「まあ理論はともかくね、タイムマシンなんだな」wって説明をしますよね。

そして、模型www

手が届かないどころか、こっちが呆れるくらい、
「あんた、ばかじゃないの?w」っていいたくなるくらい、
余裕のある人物なんですねw


こういう大人で、しかも専門家は少ないんじゃないでしょうか????
”きさくなふり”をする大人はいるけどねw


人は、自分のやってることをすごく見せようとして、わざと外部から分からないような
難し~いような、すごい仕事をやってるような、そんな風にする感じがしますね。
業界用語を使う人とかねw

はっきりいってね、最近の教養系番組に専門家の方たちがたくさん出てきますが

成功に規則なんかあるか、ばか!とおもっちゃうわw
ほんっとに頭にくるよなあ、自己啓発本の売れっぷりには


これは『プリテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で有名な、マックス・ウェーバーが
『職業としての学問』という著書で学問の専門家のことを揶揄して、

「優秀だから教授になるってわけじゃないです、ほとんど偶然とコネです
だからこそ、自己肯定と無能の隠蔽のために難しいことをやっているかの様に見せかけるのです。」

と、おっしゃってます。(記憶なので正確な言い回しはあいまい)
この本薄いし、ウェーバーの演説本なのでとってもお勧め。普通におもろいです。



そういう野心家たちと違って、ドックは、自分の発明が面白くてたのしくて、わくわくでしかたないわけです。


それをマーティンに使ってみてほしくて、話したくて、わかってもらいたくて仕方ないわけですよ。


隠したり、著作権とったり、金にしたり、そういうことじゃないんですね。


子供のころにこの映画をみた私は、こんな大人いたらいいな、
アメリカにはこういう人いっぱいいるのかなって思いました。


たぶんいっぱいいたから、ITの基礎を作ったハッカーたちがたくさんいたんだと思う。


もちろん
発明者への敬意として、それをあたかも自分の発明のようにするのってほんっとに最低だとおもいます。
私自身、特許の侵害をされ、家族が戦ってきたのを知っていますので、こういう人間を本当に軽蔑します。


しかし、そんな私ですらですよ、
マンガをYoutubeに挙げたくらいで中学生を犯罪者にすんのはどうよ!?と思う。


作者は、みんなに読んでほしい!みんなにこの気持ちを伝えたい!
って思わないのかい・・・・????金をだせるひとだけがみればいいって本当に思うの?

ましてや、作者は有名なマンガで誰もが知っていて、UPしたのは素人。
盗作したわけではなくて、みんなが喜ぶから無償でUPしたわけです。
それは、侵害なんだろうか・・・・?

それで売り上げが落ちたのでしょうか?落ちたとしたら因果関係はあったのでしょうか?

金のない、マンガの買えないやつは、みれないってこと?

作者は、どう思っているんでしょうか?

悪用する人もいるのは確かだから、取り締まり自体は必要なのかなあ・・・


というわけで、古き良きアメリカの価値観が垣間見える、この素晴らしきBack to the Future!
難しいこと考えず、つくろわず、素直に見える思い出の良作です。


でも今日観ていたのは『A.I』です。
話したり書いたりしていると、いろいろなこと思い出していいですねw

ニューヨークのおっさん小説家と男のロマン『スモーク』

さゆさんのブログ 今日は昨日すっかり話がそれてしまった『Smoke』(1995年)ですw
最近、この映画を制作したMIRAMAXという会社が亡くなったっていうニュースがありました。

2000年に入ってからは『CHICAGO』とか、ああいうおっきい映画を作っていたと思うんだけど、
だめだったんだね.





私が映画を見始めた90年代にのころには、
『パルプフィクション』とか、『グッド・ウィル・ハンティング』とか、
そういうおもしろい自主制作映画をいっぱい作っていたように思います。

で、その頃のMIRAMAXで制作されたのがこの『Smoke』という映画です。

主人公はおっさんたち。

舞台はNYです。


さゆさんのブログ ←こんなNYの片隅にあるタバコ屋
おっさんをハーヴェイ・カイテルが演じます。
この俳優の人は、パルプフィクションで死体の掃除をしに来るウルフの人ですw





で、そのタバコ屋に、なんかぼろい、いかにも小説家っぽい男が来店。
他の客から「どうだいかけてるかい?」とかみたいなこと言われたりして、どうやら有名人らしい。


さゆさんのブログ 実は彼は小説家で、スランプに落ちいてるからちんたら
このタバコ屋に通ってくるんですね。
で、彼を演じるのがウィリアム・ハート。
『A.I』で、あのロボットの創造者の役とか、あと以前紹介した『母の眠り』で名門大の文学教授を演じていた役者です。



似合うな~、この人こういう役w


で、『スモーク』は、ストーリーはどうってことないんですよ。

以前絶賛した『ワンダーボーイズ』とか、『グット・ウィル~』とか、人種と階級を超えてって感じなら
『小説家を見つけたら』や『グラントリノ』なんかもそうかもしれない。

あの手の感じの、自分に子供もいない、妻もいない中年のおっさんがどうしようもない若造を
何故か知らぬが救うことになった

・・・・って話です。



こういう話ならば、映画としてはやっぱり『ワンダーボーイズ』が映画として秀逸です。
この『Smoke』の世界にロバート・ダウニーJrが乱入したりしたら面白いでしょうねw

まあいいや。

で、Smokeは何でこの映画はいいのかっていうと、この手の映画に描かれる独身の「作家」が、
私は大好きなんですね。




さゆさんのブログ
←こういう古風なライティングデスクに向かい、
家の中で仕事をしている感じ。


で、ふらふら好きな時に好きなところへ行く感じ。
どうしようもなく無精なかんじw







スモークの原作はポール・オースターの小説なんですが、この映画の脚本にもオースター自身が加わっていて
ウィリアム・ハート演じるこの小説家の名前も「ポール・ベンジャミン」(ベンジャミンはオースターのミドルネーム)
と言います。

直球で自分自身なんですねw



というわけで、私はこの小説家についてこれからぐだぐだ書きますが、
おっさんたちみんなにちゃんとストーリーがあるので、別にこの人が主人公ではないからねw


小説家のポールがタバコ屋から帰ってくるのにふらふらって歩いていると、


「サー、?あんた何してんだよ!死にたいの!?」


とかなんとか、黒人の少年に話しかけられます。

道で轢かれそうになったのを助けたんですね、彼が

「いやーぼーっとしってた。お礼にジュースだけでもおごらせてくれ」



で、少年はオレンジジュースか何かをのみますw


すると、ウィリアム・ハートが、NYだし、黒人だし、と思ってのことか・・・
お礼に、私のところに何日かとまらないか?とか提案するんですね。

すると少年が、見下されるのを嫌がって、俺は大学で勉強もしてるし、親も心配するし
とかなんだかんだというのです。


少年はいろいろなつくろいをするんですね、
こないだな面接での私のようにw

見下されてるんではないか・・・っていう恐れなんですね、こういうつくろいは。


ポールのことも「めーーん」とか「おっさん」とか言わないで「サー」と呼ぶんです。


ワンダーボーイズでも、少年がちょっとした問いかけだけでも「Professor.Trip(トリップ教授)」
っていちいち敬称で呼ぶんですね~。

これは敬意をこめてってのもあるけど、大人との距離のとり方がわからない子供って
雰囲気をよくあらわしてますね。



私も大学の英会話の授業で、「Call me Dan!」って先生に言われ、そんな風には呼べませんでしたw
先生のこと「こばちゃん」とかあだ名で呼ぶとかさ、私にはできなかったw





そうそう、で、話をスモークに戻すと、

え?なんで?おまえんち連れてって、で、どうすんの?

って思うよねw


で、アパートにつくんだけど、別に何もしないんです。
はい、じゃあここだから、俺書斎で仕事するから好きにしてね、って感じで。
少年も、「へ?」って顔をしているんです。




OCとかでもありましたが、男が同情で少年を引き取ったりすると、普通家に着くと奥さんがいて、
「まったくあなたは、しょうがないわね!世話するのは私なのに・・・」
とか言って、布団の場所とか、お風呂の場所とか、冷蔵庫の中とか説明するんですね。



でもそれが全くない・・・



その「あれ?」って感じが、この小説家の違和感なんですね。


実は、この小説家、つい最近に奥さんを事故で亡くしたばかりなんです・・・


で、そんなおかしな居候生活をしていたある日

「あのさーどうでもいいけどおまえ、まだでてがないの??」みたいなことを、
小説家が言い出すんですね。


少年は「え・・・だって・・・」って感じで戸惑い、そのあと逆切れしてアパートを飛び出します

少年が一生懸命取り繕う態度に対し、華麗にスルーされたもんだから、
寛大に受け入れてもらえたのだと思っていた少年にはショックだったんですね。




さゆさんのブログ 少年が去った後、いろんな客がこのアパートにやってきて、
少年の問題が続々と発覚します
この少年が実はマフィアの金を偶然盗んじゃってたこと、
家族の問題があること・・・
結局この少年が起こした問題で、おっさんたちも巻き込まれちゃったので、
しょうがねえなんとかするか、よっこいしょ、ってことになります


そんな話ですw


さゆさんのブログ で、この主役のタバコ屋のおっさんなんですが、

ある日、小説家は夜になってからこのタバコ屋に行きます。
ちょうど、店を閉めるところ。

一杯飲んでくか、見せたいものがあるんだ。
ってことになり


瓶ビールを飲みながら、
「毎朝同じ時間に同じ場所の写真を撮っているんだ」
と、淡々と自分の趣味を話し始めるタバコ屋・・・・・・。

小説家の顔が、明らかに何かに気付き、固まる・・・。もしや・・・。

そして、アルバムをめくり、2人で見始める。

だんだんと、一日ずつ、あの日に近づいていく・・・・

小説家の手がとまり、涙があふれる。

そこには、写っていたのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ってことで、さすが、オースターですねw


ここまで詩的だと、ちょっとなあ・・・
思わせぶりすぎて、疲れてしまうかも。
「そんで?早くネタあかしてくんないかな?」という、まさにポール・オースターの小説
を読み漁った時と同じ気持ちになりましたw

シナリオシナリオってかんじで、途中で飽きちゃう人も多いかも。

しかし、こういう映画って結構誰かの生涯ベスト級映画だったりするよねw

私には『ワンダーボーイズ』のほうが、映画として幅があり、面白味もあって好きでした。

が、なんかこういう小説家のほろ苦い人生には、憧れるw

高校時代の思い出の女史達と、『アメリカン・サイコ』

高校時代って、人生でもっとも小説を読む時期かと思います。

私の青春小説は、高校時代の現代国語の先生の影響がおおきいです。
シングルマザーでヘビースモーカーで、たぶん50歳近かったのではないかと思います。
本当に印象的な先生で、夏目漱石の『こころ』と、ボードウェルの『悪の華』は、
いまだに私の文学的思想の土台になっているわけです。

で、アメリカ文学なんて読んでみようかな、ってことで、夏休みに読んだのはポールオースター。

『孤独の発明』『偶然の音楽』とか『ムーンパレス』とか、かたっぱしから読み漁りましたが、
最後まで読み切ったものが一冊もなかったです。

つくづく思うのは、何が面白いのか教えてもらったり、ちゃんと学ばないと、
面白くないんだよね。

だってどう考えても『悪の華』だってわけわかんないはずだよ?
先生のおかげで「っおー」ってなったんだね。


そうそうオースターといえば、高校の図書室の司書の方が、もうそのまんま
アニータ・ブルックナーの小説にでてくるみたいな、今思えば冗談みたいな女性でした。
『ルイス・パーシー』の、図書館の女性です。

私はよく図書室に言っていたので、
「オースターなら『鍵のかかった部屋』を読んだ??」
とか言われたのを覚えています。

当時オースターなのはどれを読んでもつまらなくて、最後まで読まないで
ものすごいペースで次から次へと借りていました。

たしかに、『鍵のかかった部屋』はやめられなくて最後まで一気に読破した。

大学の図書館はつまんなかたなー
アルバイトの人が事務的にやってってさ。


さゆさんのブログ
あーそれできょうはオースターが原作の『Smoke』って映画
のこと書こうとおもってたんだ。

昔付き合ってた彼氏が好きだった映画で、
なんであんな薄っぺらな人間がこの映画にであったんだろう?
と思っていたのですが、たぶん日本でも人気の有名作家オースターが
原作だから、王様のブランチみたいな番組で紹介されたかなんかだろう
と、推測します。



けど、あ、いまちょっと、
強烈な映画を思い出しちゃったから、『スモーク』はやめて、今度にしようw



あのね、高校時代、クーラーが一番よくきいていたので、よく図書室のロビーに置いてある
「Screen」って雑誌を、仲間で読みにいっていました。


さゆさんのブログ
ある日、表紙がキャメロン・ディアスだっときだと思うけど、それをみんなで見ていて、
見慣れない単語が・・・・・

「アメリカンぴょしょってなんだろう?(American Psycho)??」
「いや、ぴょちょだ」「でもフィロソフィーだってPは発音しないから”しょちょ”だ」
「わかった!エコーはCHOが”こー”だから”しょコー”だ!」
とか言い合っていたら、
このおとなしそうな司書の人が、
「それはアメリカンサイコ・・・」と、つぶやいたのを覚えていますw


で、この『アメリカン・サイコ』・・・・・・・・・・
『羊たちの沈黙』や『セブン』でさえ厳しいさゆには、非常に厳しい映画でしたw


きもい!きもすぎる!

私が好む系統の映画ではないので、一度見たきりで、詳細な場面の説明は致しかねますが・・・

さゆさんのブログ
その後、クリスチャン・ベールasバッドマン・ビギンズを観たとき、
「あ、あの変態サイコ野郎だ」と思ったさゆですw

アメリカンサイコでは昼間は会社員で、夜は殺人鬼



バットマンの役は、この映画の演技を買われてのことでしょうね、きっと


表の顔は実業家で御曹司のお金持ち、そんで夜はコウモリのコスプレで人助けなんて

うはwサイコ野郎だなw


さてさてサイコ犯罪といえば、
90年~2000年代映画を見て育った私には、やっぱり片田舎の戸建の一軒家で、
都会から取り残されたようなところで起きるのですが、
これは・・・スーツをかっちり着こなして、ジムに通い、
美しい顔と体をしたヤッピーが犯罪者なんです。

今思うと、面白い映画です。

今だからわかるけど、こういうヤッピーって人間どもは、
一流大学を出て就職して、自分は特別と思って成長をしてきたが、
20代末期あたりで、「あれ。もしかしておれもOne of Themなのか・・・?」と、
うすうす、気付き始めます。

つーか、映画自体、‘こういうやっぴっているじゃん‘・・・っていう描写で始まる時点で、
「ああ、こういう奴が主人公なのね」っていうまあある意味典型なんですわw

「ハーバードビジネススクール」、「2000年」、「NY」、「なんとか&なんとかw」
「スポーツジム」、「80’sの音学」・・・・あーあ、はいはい、「おまえら」ねって感じでしょ?w


これ変な映画でね~、高校生だったので、全然当時の評判とかわからないのですが、
目まぐるしく展開する名刺交換のシーンはすごくよく覚えています。

これは、面白いよ。
おんなじよーな人間が自分の「個」をアピールするんです。


まあとにかくそんなヤッピーでリア充名なエブリディを送っていると、主人公の前に、
ジャレッド・レト演じる完ぺきな青年が現れます。


観客としてみていると、「え?レト?お前らとおんなじに見えるけど?」って思うんですね。

で、この男をクリスチャン・ベールが斧でめった殺しにします。ほんとにいやだ。


そして・・・・・暴力的セックス
その一連のなかに、殺人・・・・・・。

きもちわりいw


たぶん記憶違いでなければ、この殺人という事実は、
あれ、かれの夢だったの?妄想だったの?って落ちで終わります。

殺人の時の、主人公の倒錯感。
ちょっとファイトクラブみたい。
しかし真実はわからない。

みなおす気もないし。


今思えば、ファイトクラブはこの作品の多大なる影響を受けているのではないかと思いますね。


こういう映画を、女性が監督をしていたなんて、すごいと思います。
女性には「嫉妬」って感情はあっても、こういう倒錯ってないんじゃないかな?

私だけかしら???

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で上の空・・・面接中に妄想発作で大失敗w


面接を受けてきました 今日。

帰宅し、精神的にきつくなって、「私なんて通用しないんだーわーん」
とか電話で騒いでいたら、父と母と和幸でとんかつ定食をごちそうしてくれました。

私の一族は、曾祖父の時代からちいさいながらも経営者一家なので、
父に今日の面接の話をしても、「ぽかーん(゜□゜)」ってかんじでした

「転職するより、MBAとって起業すれば??」とかいう始末

父よ・・・・あなたにはわからないだろう、この労働者の苦しみがw


人に頭を下げることは知っていても、自己分析の苦しみやオーディションの恐ろしさを知らないのだ

で、それは私も同じで、「うわべのこと」をつくろうのがすごく苦手です。

世の中や会社など、人が集まる場所では「秩序」や「型」ってものがあり、
相手は私に投資するわけだから、
その対象についてきちんと調べて、きちんと対応するのはまあ
礼儀として正しいと思う。

それは、相手への敬意って意味でも。

面接の本とかよんで、「自己PR」 というフォーマットに従ってお話するわけです。

しかし、

面接官は、こんな話聴いてて、面白いのかな・・・?って思ってしまいました

『食堂かたつむり』みたいな、自分のきれいごとの世界だけに閉じこもっている
ああいうくだらないウソ映画とか、見ていると時間の無駄って思うでしょ?あんなかんじw

どうでもいいけど、この映画きらいでね~
友達がDVD持って家に来て、どうしようっておもったよw
何故つまらないかを力説したら、「さすが」って笑ってくれた彼女は、本当に素晴らしい人格者だと思うw

あ、そんで今日の話。

私は・・・自分で言うのもなんだが、すごく誠実な人間ですwまじでw
で、面接のときに、こちらだって人生の大半の時間をかけるわけだから会社を見極めようとします。


面接で、私の魅力を聴きだそうとしてくださるところとか、本音を語らずにいられないような、
そういう経験をしたことは、いままでないですw
今回も含めw


人と人同士ですから、もし、私が面接を担当したら、その人のホンネを引き出すような会話を
たった15分でも30分でも、引き出そうと努力すると思う。

なーんか面接の途中で、いやになっちゃって、こっちが投げやりになるってこともありますw


瓦工場では、仕事のない流れ者や怪しい人でも大切に雇って、
家族みたいにみんなで酒盛りをして、いまだにそういう職人さんたちが
我が家の年老いた未亡人姉妹達の畑や庭の面倒を観てくれたりしているわけです。

そのせいで、嫁だった母は苦労もしたけれど・・・w

人間は、まあ統計ではいーっぱいいるけど、しかも不況だけど・・・
誰かの子供だったり、親だったり、いとしくて仕方のない恋人だったり、尊敬される友人だったり
そうやって存在してます。

それをあんたさー・・・・
なんか辱めだよね~面接って。
とっさに心にもないウソを言ってしまったwこれ、私じゃないw
いまから電話して、嘘です、忘れてください、っていいたいよw

好きだからカッコつけちゃったんだよー!!ってそういうのあるよね
もうやめよう・・・
なんかかなしくなってきたw


 それで今日は『There will be Blood』(2007年)について考えていました。
やっと本題。

これ、あきちゃって最後まで観れなかった映画で最後まで観れなかったのですが、
一緒に観ていた母が、
「あんたが寝た後、一人で見たよ、ばかやろうw」
と、次の朝結末を教えてくれましたw


主役は石油の採掘で財をなす男性プレインビュー(ダニエル・デイ=ルイス)。
映画は男たちの採掘現場の光景まじまります。

どばーっと吹き出る石油。
顔中石油で真黒になる男たちの傍らに、バスケットに入った乳児がいます。
なんでこんな危険なところに?


で、場面はとんで、プレインビューのビジネスデスクでの取引の現場

いかにも冷徹なビジネスマンで悪人顔といった感じのデイ=ルイスなので、
なんかせこいことをたくらんで非人情的なビジネスやってんじゃないの?
って気にさせられるんですね。


で、傍らにはH.Wと呼ばれる少年。
ほうほうそうか。あの子がおっきくなったのか?
男手ひとつで育てたのかしら?だからあんな仕事場にまで同行してたのね

H.Wだけはとても大切にしている様子。
どこに行くにも一緒。
こんな男でも、大切な思い出の女性との子供で、
大切な後継ぎなのかな~って思わせるのです。


ある日、採掘現場で事故が!なんと吹き出た石油に、ランタンの火が点火!!

燃え盛る炎!

そこには、大切なH.Wが・・・!!!!!!!

走るデイ=ルイス!!!
自らの手でだきあげ、彼を助け出します。

あーよかった、ほとんど怪我もないし。

・・・しかし、あれ?少年の様子がおかしい.
あれ?どうしたんだおまえ・・・・
戦慄するデイ=ルイス。

少年は、ぽかーんとする。

少年は、聴覚を失ってしまった。

まあでも、助かったからいいじゃん。大事な息子が無事でよかったね♪

しばらくすれば治るんじゃん?とおもっていたら、結局聴力は回復しない。

なーんか冷たいデイ=ルイス。

なんと、あっさり息子を手放しますw


これで徹底的に、ほんっとに不気味な人間になるんですね。この人。
番組の最初から「ぶーーん」とかなんか変なBGMなってるし、わけのわからない映画になってきます。

←で、もう一人重要な登場人物が、こいつ。
神様の奇蹟で歩けない人が歩けるようになったり、
そういうパフォーマンスをする神父だか牧師だか何かですw

狂気じみたパフォーマンスですが、
ちっこい田舎町のしょぼい教会は満員w

事あるごとに神のみ心がどうのこうのとかいうこいつに、
堂々と金稼ぎをするデイ=ルイスは終始いらいらいらいらw


これは、監督の前作、『マグノリア』(1999年)の
トムクルーズに通じますねw
私が一番好きなトム・クルーズですw

監督はこの手のカルト偽善者が大嫌いに違いないです
悪意を感じますもの
むかつくんだけどなーーんか滑稽で、終始爆笑でしたw



で、そうそう神父ですが。
採掘のためにこの街にやってきたデイ=ルイスのことを
「そんなに強欲なことすると、神のばちがあたるよ」
とかいって、「神」という錦の御旗を使って、結局教会に献金しろってことなんですねw


しかも新しい採掘の機会に、神の加護があるように僕にスピーチさせてくださいとか、
名誉欲までいやらしーーくじわじわとだしてくるんです

デイ=ルイスは、「わかった」とか言って、当日神父をがん無視w
わくわくしながらスピーチの準備をしていた馬鹿神父は、
このとき、「あれ?お・・俺は?」って顔をするんですが、このシーンは爆笑ものですw


で、観客の私は、デイ=ルイスの不気味さよりもこの馬鹿神父に、
非常にいらいらしてきます。

デイ=ルイスは堂々と金を稼いでいるだけなんですよね
その理由がわからなくて、人間なのかこいつ・・・?っていう人なんですが、
この馬鹿神父にだけは、いらいらいらいらさせられるのですw

そして、私たちもこの馬鹿神父がむかついてくるのです。
あーむかつく!
襟首つかんで「自分で稼げボケ!」っていいたくなる

こ・・・このいらいらは・・・!

そうですよ

『風とともに去りぬ』の、メラニーですよw

荒廃した戦後の女だけの生活でも、貪欲に頑張るスカーレット

それに比べて貴様はなんだーー!

私は弱いし、そんなことできないわ・・・・
あなたみたいに強くないし・・・
いい人だし・・・

だからなんにもしないでいいでしょってのか!?おまえは!w

みんなを守るためにしかたなく人を撃ったスカーレットに
「なんてことをしてしまったの!?」
とかいってさ~。なにそれー。やりたくてやったわけないじゃーん

自分だけスカーレットの葛藤に気付かないふりしてアシュレーと恋愛したりさー



あ・・・・・・で、ゼア・ウィル・ビー・ブラッドにもどりますが、

そして、数年後、一人豪邸に座るデイ=ルイス。
成功したが、何もない老後、とか、そういう感じじゃないんだよね。
この人、寂しさとかも感じないんじゃないのか?
という、本当にわけわからん一生ですよ。

成功者は、あたかも自分に情熱や人格や、ビジョンがあるかのように語るが・・・

この男を、見てよ。




さゆさんのブログ

頑張って勉強すれば成功するって?
真面目にルールを守っていれば成功するって?さゆさんのブログ

感謝すれば成功するって?さゆさんのブログ

ほんと・・・?それ?

そういう考えを悪いとはいわないけれど・・・

それだけじゃないんじゃないの?



そもそも、資本主義ってのは、そんな感情的なもんじゃないでしょ


 
映画の最後、これまで無表情の、何にも関心がなさそうだった
デイ=ルイスがものすごく激しく、いかる。

唯一、この男が嫌悪したものとは・・・?


ひどいシーンですが、「あーすっきりしたw」
って思うはず・・・・。


ダークナイトのジョーカーが髪をなびかせドライブするシーンで、
あーすっきりした。よかったねwって思える人にはお勧めのラストです。
テーマは似ているのかな、と私は思いました。

ブチ切れコメディーがかっこいい『アイ・アム・サム』

なーんかふと思い出すシーンがあって,
なんのえいがだったけな~あれ・・・ってずっと思っていたのですが
意外な映画であったことが発覚して非常に悲しい気持ちになりましたw

あゆたのブログ テレビで見た記憶があったのですが
ミシェル・ファイファーがアグレッシブな弁護士役で,
クラクション鳴らしながら中指をたて
汚い言葉をはきながらコンバーティブルを運転する

このイライラ感がすっごい!
みてるこっちの血管が・・・ちぎれそうw

自分の事務所についたファイファー
エレベーターは使わずに、タイトスカートのスーツにスニーカー
で階段をのぼり,オフィスに到着.
ジャケットとハイヒールをみにまといます。

典型的上流階級ビジネスウーマン

子供と夫とはなんとなくうまくいってないけど、さして気にしてない感じw

家はすごくきれいなんだけど,帰ってすぐ彼女は一人マシュマロをもぐもぐ食べながら
打ち合わせと資料作成をもくもくはじめるんですね~

なめんな!ふざけんな!きれいごといってんじゃねえ!って感じの,
かっこいい女性なんですね~
美しく頭もいい女性って,ここまできたらかっこいいよねw

ぜーーーったい『Hitch』とかああいう恋愛映画じゃないと思うんだけどな~,
とかっておもっていたらなんと


あゆたのブログ アイアムサムのシーンでしたw

この映画,私は普通に感動にむせびましたが,
テレビで見たときにはとくに胸に残っていない映画だったので今回見直してみて
ファイファーさんの役の甘さにちょっと残念

サムとの出逢いでファイファーが他人に少しずつ心を開き,
自分の弱さをサムに吐露するシーンがあります.
これがちょっと嫌だった.


もともと彼女の役どころは,ちょっあと傲慢なところはあっても不条理だったり
極端に冷血な女性ってわけでもないんです
むしろ愛すべきキャラクターじゃない?

だからこそこんな生意気な女の子(ダコタ・ファニングさん)の弁護なんてするんですよ.

終始あまあまの,しかもビートルズ流れるし,いかにも感動映画なので
コメディーばりの切れっぷりのファイファーは最後まで弱いところを見せないほうがよかった気がしますね.


だってさ、ファイファーのこのキャラクターがとってもよくて、
サムに出会う前か、彼女自身が持っていたの葛藤とか、過去とか、痛々しいほど伝わってくるからです.
いちいち暴かなくてもちゃんと悟れます。

『レインマン』のトム・クルーズが演じた兄貴みたいな、やなやつじゃないわけよ。
そういうキャラクターに必要な展開でしょ?これ?


コーヒー作れない7歳の知能のサムが、乳幼児の世話なんてできていたわけがないし、
ひどい悪意の人も現れなければ、絆がさらに深まるような危機的状況もゆる~くのりこえちゃうので、
サム(ショーンペン)とダコタの親子はおもいっきりファンタジーだと思います。

とにかく感動を!ってことで感動ムードが充満するのこの物語に、
ファイファーはコメディーのような切れっぷりですが、妙に乾いた生活や職業態度が逆に現実的で
現実的痛みや苦悩も感じ取れるポジションでは?と思う


彼女まであっちにいっちゃったら、観客は誰に感情移入して、思考するんですか?


ってわけで
泣ける素晴らしい映画なんだけど、価値観を揺さぶるような映画経験にならなかった.
それで一回見たにも関わらず、人に言われるまで頭にこの映画が浮かんでこなかったのです.

ただ、物語をみて、なく映画です。

大人が観賞する映画や小説って、もっとなんかその後の自分の価値観とか行動に少しでも
影響を与えるようなものであってほしいなあ・・・

まあでも明日も仕事だし、普通に平日だし、不適合人間になりたくないので、
明日にはころっと忘れちゃう感動でちょうどいいかもしれない映画です

あまり考えるとまた眠れないしw
やっぱりミシェルファイファーのシーンだけをまたいつかおもいだすきがするw
それだけでも見る価値ありw

尊厳は命にかかわるんだ!(後半)『めぐりあう時間たち』と『アムステルダム』

・・・で,前回の続きですが(っても続けて書いてますw)

死までを描く映画でも,自殺から始まる映画って結構ありますね
人の死は,周囲の人の生の始まりだったりします.「first wives club」とか.

イギリスでもっとも有名な女流作家,ヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)の自殺からはじまる映画が
『めぐりあう時間たち』です

この映画では,未遂を含め3人が自殺を図ります
(ホモだけど)男のエド・ハリスガ死ぬ理由は,病でかわりはてた自身の苦悩から.

しかし女性たちが死のうとするのは,自分らしい生き方ができない苦しみから.

この映画では他にもいろんな語れるテーマがあるんだけど,それはまあおいといて
「末期の病」という,安楽死を選びたくなるような状況で描かれることの多い尊厳死ですが・・・・・



どうでしょうか

病気でなくても,死にたくなるような状況ってあるじゃないですか



働きたくても働けない,
結婚したくてもできない
頑張っても結果がでない,
苦しくて自分ではどうにもできない.


そんでも頑張れ・生きろっていうってメッセージってには心底滅入りませんか?w

だってじゃあさ、頑張れってことはさ、私が頑張れないからできないってことですかい?
頑張ったけど,自尊心傷つくまでやってみたけど,だめでしたって場合も
それでも,頑張らない私がわるいのかい?

病気を決して軽視するわけではないですが、病気とおなじくこういう苦悩だって、
全く不条理な災害だと私は思うのです。

こりゃあ頑張ったってしかたないよな,世の中が悪いんだから・・・って価値観があってもいい
のでは?

↓で,こんなところに頑張らないへたれを発見


イアン・マキューアンの『アムステルダム』(1998)
「理想の自分」を失っていくのを恐れる姿が本当に
残酷に描い
かれています.



私は日本語でしか読んでないんですが,
なんかイギリスっぽい鼻につく文章なんです

最初から最後までちゃんと読んだのは一回で,
なにかと思いだして,あれはどうだったっけ?
ってちょこちょこ読み返してしまう魅惑の小説です


この小説,葬儀から始まります.

高級雑誌の編集者と作曲家という
成功した人生を手に入れたインテリ男たちが,
故人について「いい女だったよな~っ」
てなどうしょうもない会話をするw

インテリで,面白くて,美人で,せくしーで,
あっちもいける(ことをみんな知ってるw)
奔放でセクシーな女性が進行性の謎の病気になり,
自分の体の自由や意識まで失って生き続け,やがて死んだ

自殺も許されず、やがて醜くなっていく自分への嫌悪するら意識できなくなり,
ただただ夫に看病され続け、夫にだけ看取られやがて彼女は死んでしまった.
とらえどころのない奔放な女性,結婚しても夫でさえ得難いとうな魅力を放った女性が、
病気に倒れついに夫一人のものになった


・・逆『ミザリー』ですなw・・


で,そんな彼女の闘病生活に思いをはせたインテリダメ男たちは,安楽死協定を結ぶ

「あんなになったらお互い,尊厳を守るために殺し合おうっていう約束・・・

尊厳死の話って,『母の眠り』『私の中のあなた』『海を飛ぶ夢』,
素晴らしい映画がたくさんありますが・・・
全部,亡くなる人の,亡くなるまでの闘いと,家族のお話を描いたものです.



死を意識するところから始まるのがこの小説のおもしろさは、
成功し,いつまでも大学生のような生活を続けながらも自分の老いていく肉体に気付焦燥感

焦るよ、まじでw
軽々しいインテリ野郎どもの生活に影をおとした彼女の死・・・
事故でも自殺でもなく,病気によって長く尊厳を失った末の死.


尊厳を失うことは,死よりも恐ろしいということではないだろうか?

自由を失い、人に保護され看護されるのが人生といえるのか?
逆に、私たちの見せる同情や愛情は、偽善ではないのか?

で、話はそれるが、
人生ってまあ大抵の人にとっては・・・つらいじゃん?

もし,安楽死ってものがこの世にあったら.自由な選択だとしたら,いつでも死ねるとしたら
・・・どうするかなあ?みんな?

今すぐにでも死にたいってひとは,いない
きっと.

私ならまず『恋はデジャブ』のビル・マーレィみたいに
借金して,好きなもん食べまくって,ランボルギーニ盗むね

まあいいや

そうそうそれでね,
最近は勝間和代系統の自己啓発本なるものが流行ってるけど,
ちょっとさ,自分が頑張るのが絶対的にいいことなのか?

結局は尊厳を力や幸運で手に入れた,たんなる勝者の理論だ.
一生懸命自己啓発本なんか読んだって,憂鬱になるだけw

尊厳は命にかかわるんだ!!(前半) 『海を飛ぶ夢』

ついてない・・・月曜に不眠症がやってきてしまいました

まず,私が嫌いな映画ってのは価値観を押し付けてくる映画です
そのなかでも「がむしゃらでも頑張るのは,生きるのは絶対すばらしい!」
ってのを押し付けてくる映画.
具体的に作品はあげないけどw

生きてりゃいいってもんじゃない人もいるんですが・・・
ってことを,ちょっと考えてほしいね.

そこで・・眠れないで考えることって,まあ今も昔も死についてでしょうw



ってもだらだら映画をみていただけですが

『海を飛ぶ夢』(2005)をみました.
主演は『ノーカントリー』の、あのシガーの人ハビエル・バルデムですよw
シガーは恐ろしかったね~

すっごいキャラでしたよあれwなんだこの差はw
俳優ってすごいですなあ


で,この作品ですがまあよくある尊厳死がテーマで,
人としての尊厳を失い,安楽死を認めてほしい男が主人公.

この寝たきりの男が横たわる部屋,美しいです.
女性もとてもきれいです.

ストーリーは感動ものなのでまあ普通にいいですwはい.

私的見どころは何といってもこの映画に出てくる,
ラジオDJの女性でしょうw
すげえむかつくのw

この女は,寝たきりの主人公のところにいきなりやってきて,
「人生は,生きるに値するわ」とか涙交じりに感動的に言ってきます.
慈悲と理解のある自分に自己陶酔するような,この女w
あああいる!なんつーかうざいよね

・・・あのさ・・・・
同情の余地のある人物に対して自分の慈悲を見せようとする
さびしい人間っているじゃん?

つらい時こそそばにいるのが友達,とかさ,ぬるーい映画がいっぱいあるけど,
私が思う友情って,自分がどん底にいるときこそ見て見ぬふりしてくれる人だと思うな.
ほんとにめでたい時に一緒に喜んでくれないくせに
葬式やお見舞いには来る奴って,いるでしょw

その気持ちを表に出したりこんなにうまい具合に描くなんて,すごいなあと感心しました.


←ミザリーのキャシー・ベイツを彷彿とさせる,
不自由な男への異常なまでの束縛w
ミザリーはトラウマなんだよね・・
みなきゃよかったよかったのにさ~

主人公にその偽善を指摘されて,この女が部屋から飛び出すシーンで,
寝たきりの彼がつぶやきます.
「いいよな・・・きみはにげられて」

この映画の主人公は,
死期が迫ったことを知り,家族関係の関係を修復しようとする『海辺の家』とか
あれ系の映画と違いもうこの主人公が20年以上もこの状態で生き続けているのが
ポイントではないでしょうか.


同じ毎日を繰り返している人間が
死を決意したからこそ,始まる人生の映画です.


死を意識して人生を考える、という映画では黒沢明監督の『生きる』がございますね。
また話が長くなるのでそれはいいとして・・・


偽善者の牧師などなどところどころ滑稽でいて,面白い.
寝たきりながらも結構な皮肉屋で,鋭く彼らの周りに集まる人の本性を
皮肉交じりに鋭く指摘する主人公

こういうちょっとしたジョークとか,彼の部屋の明るさが,
この状態が主人公にとって日常で,人生となってしまった
当事者の彼の絶望感を感じさせます.


 これ,『めぐりあう時間たち』(2002)の
HIV末期患者の詩人エド・ハリス
をおもいだしました.
やせ衰えた足,芸術を生み出せなくなった頭脳,
・・・そして異臭をはなつ体・・・

しかし妙にセクシーだったな,このエド・ハリスはw
死にゆく男と,女・・・・

死にゆく男に女が恋をしてしまうのは何故でしょうか・・・?



めぐりあう時間たちと言えば
メリルストリープですが,
彼女は『母の眠り』(1998)で
すさまじい闘病生活を演じていました.
この映画,姉が大好きなのがきっかけでDVDを観たのですが,
私もものーーーっすごく好きな映画です.


死にゆく女性が主役の映画では,男はたよりないですなw

これらの映画の主人公たちがみーんな口にするのが,
「こんなふうに行きていたくない」
「こんな姿をさらしたくない」
といったセリフですね・・・・


『母の眠り』『海を飛ぶ夢』そのほかにも『海辺の家』とか,
以前紹介した『マイライフ・マイファミリー』なんかは,
死をテーマに家族愛とかを描いていますが,


じゃあ家族がいない場合は?・・・てか
自分と向き合う場合は?
って作品がございますが長くなるので,次回へw

文学的なのにコメディーな映画『ワンダーボーイズ』

ずっと前に見た映画で,ものすごーーく印象深くて
もう一度見たかったのに題名がわからなかった映画です.

覚えてるのは,「歴代の名作はラリってるときに生まれる」とかいう教授のセリフと,
ジェームスブラウンみたいな男が車を取り戻しにくること.
あと,マリリンモンローの遺品のジャケットがでてくること.
なんとなく『グット・ウィル・ハンティング』みたいな映画だったこと.



そんだけw

で,最近やっとこの『ワンダーボーイズ』という映画だったのが発覚し,
さっそくDVD借りてきましたw


監督は『L.A.コンフィデンシャル』『In Her Shoes』『8Miles』のカーティス・ハンソンさんです.

映画は大学のゼミで、討論のシーンから始まります.
ベストセラー作家でもある有名な教授(マイケル・ダグラス)


その教室に,不思議な学生が一人・・・
得体のしれない挙動不審気味な天才学生(トビー・マグワイア)

教授はジャンキーで,車のダッシュボードに隠し持ってて,
ことあるごとにすっぱすぱやってます.

ある日,この教授の悪友であるこちらも「元」敏腕編集者(ロバート・ダウニーJr)
がNYからやってきます.


この「元」の人たち2人の生活がいいw
教授の家にたまりこんで,ボヘミアンな雰囲気ですw


舞台はピッツバーグ.
オハイオにホームステイで行った時に,ドライブをして連れて行ってもらったことがあります.
非常に歴史のある町で名門大学が名を連ね,歴史的住宅も現存しています.

この映画の舞台はたぶんカーネギーメロン大学.
カーネギーメロンは工科で世界的に有名ですが,
アメリカでもっとも伝統のある文学部もあります.



卒業も難しいこの難関大学の文学部,
そこの教授が主人公です.

大学で年に一回のイベント,Word Festivalの日に,
人生の起点が訪れます.

不思議な学生(トビー)をひょんなことから助けることになった教授(M・ダグラス)が,
ちょっとよんでみよっかな~とトビーの持ってた原稿を読んでみることに・・・・

すると,なかなか面白いw
才能のある少年であることが発覚

しかし・・・どうやらこの学生・・・家庭に問題があるのか?
ちょっと変人なんですね.
パーティーでいきなり,
歴代の俳優の自殺方法をアルファベット順で披露したりする場面があったりしますw
危ないやつなんだけど,でもなんかにくめない
変人だけど,変態趣味だけど,変態なことはしなそう.
そういう繊細な雰囲気!!マグワイアの演技,よい

教授は家族からもなんのサポートもなさそうな
この学生の背中をおしてやろっかなって気分になってくるものの,
その一方で自分も不倫問題をかかえてて,
かつての自分のベストセラーへのプレッシャーで押しつぶされそうで,
それでいてスランプで・・・悶々とジャンキーな日々を送っています.


で,この映画,なんかすごいおもしろいな~とおもうポイントは・・・
やっぱりダウニーJr演じるゲイ編集者でしょうw

私、この人好きw
おもろいw

アリー・マイ・ラブのラリーとして,私は彼を知りました
ラリー・・・・・・似合ってなかったよねあの役・・・・・
アリーもさあ,シーズン後になっていくにつれて精神障害っぽくなってくし,
きゃりすたさんは拒食症でガイコツみたいで髪もぱっさぱさになっていくし・・・・
なんだったんでしょうwあのドラマw

この映画もアリーも2001年くらいだから,だうにーJrのギャップはすごいです
しかもこのころドラッグであまりにもきつくなってアリーを降板したりしています

そうだそうだどうでもいいやそんなん.
アイアンマンで大人気になって,シャーロックホームズもやって,
最近あたり役だよね~
よかったよかった

あ、で,ワンダーボーイズですが

カーティス・ハンソン監督の作品って,全部寒々しい感じで,
この映画も秋から冬のようななんかどんよりとした風景がおおいんですね.
東海岸の感じです.

教授がマリリンモンローのジャケットを取り戻すのに失敗し,
ジェームスブラウン似(?)の男に撃たれそうになるところでこのJr演じる編集者が
「今たすけるぞー!」と車で暴走し,
教授の原稿をまき散らしちゃうってシーンがあります.

で,教授とジェーームスブラウンが
ぽかーん(*´Д`)
ってその暴走する車と飛び散っている光景を見つめる場面で,
教授が 「あいつを撃ってくれ」ってセリフw

結局Jrのせいで原稿吹っ飛ぶし,車もダメになってジェ-ムスブラウンに
車で送ていってもらうんだよねw

人生のスランプ,不条理な世の中,コンプレックス,そういうことをシリアスに
描きながらも自己憐憫にならない素晴らしい映画です.
コメディっぽいエッセンスがインテリ野郎どもの嫌味に見えないのは
やっぱロバートダウニーJrの演技でしょうw

似たような映画で,ショーンコネリー演じるかつてのベストセラー作家が,
貧しい黒人青年に小説の書き方を指南する過程で心を開いていく
『小説家を見つけたら』(2000年くらい)というのがあります.
これもまたいい映画だった .
で,この映画の監督は『グットウィル~』のガス・ヴァン・サント監督です


ワンダーボーイズは2001年頃の作品だと思うので,
ガス・ヴァン・サント監督へのオマージュ作品かもしれないですね~
ああ本人に聞いてみたいw

それでいてワンダーボーイズは,私のなかで
『グットウィル~』や『小説家を見つけたら』を超えてます


いうまでもなく,ボブ・ディランの挿入歌はセンスあり!
監督・脚本・俳優,すべてそろった稀有の名作

わくわくがどきどきでとまらない『プライマー』

今日も暑かった.
車は涼しくていいけど,右腕は真黒になってしまったw

とにかくみんなが面白いっていう『インセプション』.
ノーラン監督だしそりゃあ見たいにきまっている.
「早くDVDにならないかな~」って思っています

映画ファンの友達に
「芸術性でも話題性でも,映画館でみなきゃだめだろ」
って言われちゃったんだけど,私はDVDで見るのがいいんだ.

映画評論の人も,観客の反応とかの臨場感もあるから
絶対映画館で見るべき!っていう論調です.

でもさ,高いじゃん.映画.

アメリカに行くと私は毎日のように映画を見に行きます.
安いからです.
チケットも,ペプシも,ポップコーンも全部.全部で1000円以内ですw

あとね,「におい」が気にさわる.
映画館で卵サンドとか,ツナマヨおにぎりの匂いとか・・・・いやすぎる
それに,特にいい映画を見たときは,
その世界にしばらく浸っていたいのであまり外を歩きたくないw

さらに,「情報」が気になる.
映画見ててちょっと気になるとすぐ調べなきゃ気がすますまない.
セリフの意味とか,主題歌とか,俳優とか,
googleなしでは気になりすぎて次のシーンが頭に入ってこないこともあります.


TOEICのリスニングでさ,前の問題の答えに迷ってて,
「あ~aだったかもなあ・・・」
とかおもってると,次の問題のリスニングに集中できなくなるでしょ?

というわけで、DVDを観るわけです
で、そうだ今日は『プライマー』のことを書こうと思ったんだ




この映画は非常にリアリティがあり,
SF映画にしてかなり入っていける感じです.
ノーラン監督の「メメント」のようなのめりこみ.
2005年くらいの映画で,監督のシェーン・カルースさんが主演しています

監督自身がエンジニア出身とのことで,
シャツにネクタイのサラリーマン風の男たちが,
会社帰りに友達の家か何かの住宅のガレージに集合し,
しょぼしょぼ作業している姿がとても現実的です.





どうやら彼らは何かを作っている様子.

ビールを飲んだりしながら,封筒に開発商品らしき機械を入れ,
封をし,小さなテーブルで配送の手配をしているシーンから始まります.

マニアックなシステムを開発して,しょぼしょぼ売っている様子.
こんなことじゃなくて,開発した機械でもっとでっかい仕事がしたいと夢見ています
もーうこれこれ,わくわくするよねw

ガレージはアメリカンドリームが生まれる場所
ミッキーはガレージにいたハツカネズミ
スティーブ・ジョブズやあの辺のシリコンバレー系天才たちも,
ガレージでシステムの開発をしていたことはあまりにも有名だし.

ガレージといえばグラン・トリノのガレージもよかったよね~
家を直す道具,車の道具,ライフル・・・・
壁にかかってる工具は萌えるw

仕事終わった後に,ガレージの電気がこうこうと光り,
仲間が集まって何やら一生懸命作ってる.
明日仕事だ・・・・でも・・・作りたい・・・・

あーいいねーw

で、・・・何作ってると思う?
わからないですw
このサラリーマン達の会話が,私にはさっぱりわかりませんw
粒子がどうとか,物理のどーとかってなかんじの会話.

で,そのうち彼らは実験を開始します
小さな箱の中に,彼らは小さな人形を入れます
スイッチを押しても何も起こらない・・・・

それが何度か続きます.

しかし・・・・

あれ?今のって・・・・?


なんか・・・
タイムマシーンできちゃったみたい


そうなんです.


さて,ややこしい映画の予感ですよw


この映画のポイントは,タイムマシーンが偶然できてしまったこと.

というのも
こういうSF映画には「え,じゃあれはどうなるんだよー」っていう
突っ込みどころがいっぱいあります.
だからインセプションもそうだけど,だいたい映画の中での
タイムトリップの「ルール」が説明されてたりします

が,プライマーには説明なし.

何が起きてるのかこんがらがってわからなくなってくる
主人公の行動を描いていくだけなので,
イライラもするし,不安にもなってきます.
あーわけわからない.


当時の監督のインタビュー記事で,監督自身が偉大な発明とは
ガレージみたいなとこで偶然できちゃうものっていうようなことを
おっしゃっていたと思います.

こういうのはひろゆき氏とかも言っていたような気がします~
どう使うか何に使うかなんて想定できないから,ネットは法律で
縛ることはできないみたいなこと
かんけいないかw

たしかに,タイムマシーンらしきものができちゃったら,
物理とかなんだかの,とにかく今生きている構造を把握できなくなる.

そんなことしちゃったら,どうなるかなんて人間にはまだわからないこと

当事者にはもう,どうなってるか客観的に把握できない,
とんでもない出口のないところにいるんじゃないか?


この映画,当時者の立場に引きずりこまれていきますよw


この映画の意味とか,謎解きをしても何の意味もないです.

意味が分かんないっていうレビューが多いけど,当然です.

SF映画ってのは,何が起きているのか把握できているのは,
自分が観客だからです.
でも,本当の当事者や,偶然こういう世界に入っちゃった人にしてみたら,
何が起きてんのかわかんないで混乱するでしょう.
この映画は,主役でも観客でもなくて,実際当事者になると,
どうなるか・・・っていうのを味わう意味で面白い映画です.

それでも,映画にちりばめられた謎解きもおもしろいですw

一番最初の
みんながビール飲んで郵送手配しているあのシーン・・・
あの時からすでに,未来の彼らが潜んでいるのです・・・


絶対一回じゃ足りないよ,この映画.

タイムマシーンは偶然できちゃったわけで,
物理の秩序の崩壊を止められない,ってか自分たちでぐちゃぐちゃにしてしまい,
暴走から抜け出せない,どうすればいいのっていう・・・恐怖ですよ.

なんとなく怖いですw

もうぐちゃぐちゃになってしまい,どうにもならなくなっちゃった秩序・・・
あの偶然さえなければ・・・・って思いますw


科学をこえたものを考えるとき,特にタイムマシーンがあったら・・・って
考えるとき,突き詰めていくと矛盾でどうにもならないっていうもやもやした
雰囲気があるじゃないですか

あの感覚をうまい具合に映画化した才能はすごいです.

2005年ごろの映画なので,そろそろ何か新しい映画つくらないですかね?

この監督の映画,他には見当たらないんです><

恐ろしいふるさとと向き合ってみる『シッピング・ニュース』

先週は最後の有給を使って,姉と甥子たちとIKEAに行ってまいりました.

IKEAは楽しい.ほしいものいっぱい.
巨大カートにすっぽりおさまる甥子2人が可愛い

IKEAといえば,キャサリン・ゼタ・ジョーンズが美しいシングルマザーを演じた
『理想の彼氏』って映画・・・IKEAが多数登場w
IKEAが映画に出資してたりするんですかね??

キャリアウーマン(に戻ってしまった)
超セクシーシングルマザーが心やさしいフリーターの青年と恋するってお話.
このフリーターの人,ナショナルトレジャーのかわいそうなライリー君の人です.
この映画でもそのまんまの役です.

アメリカに出てくるこういうフリーターの青年って,
いい家で生まれて両親も元気で,けっこういい大学出てるって設定多くないか???

監督のバート・フレインドリッチは,あのジュリアン・ムーアの夫です.
ジュリアン・ムーアのほうが10歳年上で,しかも彼女のほうが稼ぎそう

というわけで自分のこと描いたんじゃないの?この映画?
(ちなみに主役の男子はけっこうイケめんw)

ジュリアン・ムーアと言えば,私は『シッピング・ニュース』という映画が非常に心に残ってます.

冷房ガンガンで観ると,外の暑さを忘れる映画ですw
私はね~昔NHKの小さな旅っていう土曜日の朝にやってる番組が
なんだか心にしみわたって,こわーい感じがしてたんですが,
その雰囲気に似た映画なんです

怖くなかった?なんかこの番組と,曲↓

主人公のクオイル(ケビン・スペイシー)が,
工場で単純労働しているシーンから始まります.
 舞台はNY・・・新聞社の印刷工場です
機械音が響く中,ヘッドフォンをしてぼーっと機械を観ているだけの究極の単純作業.

この無表情がすごい
機械を目で追ってすらいない

無感動でなに考えているんだかわからない表情と、この雰囲気はスペイシーさすがです
アメリカの田舎にいるワスプの不気味な失望感が良くわかる。

『8Miles』みたいに、攻撃的で夢もまあまだある若者と違い、
すっかりこの地で希望を失った中年男が、惰性で呼吸をしているような・・・・

ある日,クオイルは町でビッチ(ケイト・ブランシェット)に出逢い,

言われるがままにセックスして,娘が生まれます
そんでも・・・なんか無表情


ケイトさん,ビッチなメイクすると非常にきれいな方ですね.
ちょっとしか出てこないんだけど,なかなか印象に残る役です

で,クオイルはある日親が亡くなったということで
遺灰を運ぶために,娘を連れて祖先の眠る村へ向かいます


ここまでのクオイルの表情とか,小さな娘との会話のやり取りとかで,
知的障害の人なのかな?・・・と思ってました・・・.



黒い海に囲まれ,パイレーツの残虐な歴史が刻まれたどんよりとした村・・・
で,音楽がいいんですよ~
民族楽器のパイレーツを思わせるどんどこどんっておとと笛のおと・・・
これで聞いてね↓
http://www.youtube.com/watch?v=n1CltM43CFA&feature=related

この土地で生活を始めるクオイル.

一応新聞社に勤めていたということで(印刷工場だけどw)その経歴を買われ、
地元の新聞社で港町の記事(シッピングニュース)を書く仕事につき,
社長から取材と執筆を習い始めます。




片田舎のあの町と違い、歴史の刻まれたこの土地では、人間一人一人にドラマがあります。
そのドラマをインタビューしながらクオイルは他人に興味を持ち始める



まさにNHK「小さなたび」


で、すると、だんだん
あ、クオイルが生き始めた・・・というしーんが、
先輩の反対を押し切って自分の意思でひとつ記事をかき、自分の記事がどうだったか、
不安そうに彼女に「どうだった?俺の記事??」みたいに相談相談するシーン。

仕事も人生も惰性ではなくなってきている彼の人生の変化を感じて面白くなってくるし、
ちょっとわくわくしてくるんですね。

そして美しい未亡人(ジュリアン・ムーア)と恋愛し・・・・


なんか知らない間に,クオイルが普通の父親に見えてくるから不思議w


まあそれで,ちょっとした事件があったり素朴なお話が続く映画で,
不思議な出来事も起きたり・・・・


変な雰囲気~



私は子供のころ『ムーミン谷の冬』っていうのを読んで,
なんとなーく怖い不思議な雰囲気に魅了されたのですが,あの雰囲気に似てます



土地に歴史があり,そこから動けない(動かない)ムーミン一家と,
冬が来ると旅に出るスナフキン・・・


シッピング・ニュースの監督はラッセ・ハルストレムという方で,
ムーミンの隣の国,スウェーデン出身のかたらしいです


IKEA発祥の土地スウェーデンです~w


この監督は,土地に住み着く人の葛藤と,移動していく人へのあこがれが
非常に身にしみる映画を作ってます
『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウスルール』『ショコラ』
でも田舎町描写は素晴らしいです.
なんか,ホラーっぽいけどw


しかし・・・
最近テレビで見た「Hachi」の監督とかやってたりして、びっくりしました。
しかも先月偶然みた「アンフィニッシュライフ」とかいうどうでもいい映画もつくってたりします.
リチャードギアとジェ二ファーロペスじゃ、
この名監督をもってしても無理ってことでしょうかw


近代化で人間は土地から自由になって,
流れていく社会と一緒に人間もみーーんな進歩したかのように思えても,
やっぱ土地から離れられない人の生活もあるのだなあ・・・と


人がいっぱいの都会の生活を送りながらこの映画を見ると,
逆にこの水彩画のようなぼやぼやした映画に,怖いんだけど癒される
のはなぜでしょう・・・・






ちなみに原作の小説は,『ブロークバック・マウンテン』の原作の人で,
寒々しい雰囲気がなんとなく似てます.この映画は私嫌いでした.



しかし俳優の選び方や風景の描写は、非常に素晴らしい監督です