2010/09/14

高校時代の思い出の女史達と、『アメリカン・サイコ』

高校時代って、人生でもっとも小説を読む時期かと思います。

私の青春小説は、高校時代の現代国語の先生の影響がおおきいです。
シングルマザーでヘビースモーカーで、たぶん50歳近かったのではないかと思います。
本当に印象的な先生で、夏目漱石の『こころ』と、ボードウェルの『悪の華』は、
いまだに私の文学的思想の土台になっているわけです。

で、アメリカ文学なんて読んでみようかな、ってことで、夏休みに読んだのはポールオースター。

『孤独の発明』『偶然の音楽』とか『ムーンパレス』とか、かたっぱしから読み漁りましたが、
最後まで読み切ったものが一冊もなかったです。

つくづく思うのは、何が面白いのか教えてもらったり、ちゃんと学ばないと、
面白くないんだよね。

だってどう考えても『悪の華』だってわけわかんないはずだよ?
先生のおかげで「っおー」ってなったんだね。


そうそうオースターといえば、高校の図書室の司書の方が、もうそのまんま
アニータ・ブルックナーの小説にでてくるみたいな、今思えば冗談みたいな女性でした。
『ルイス・パーシー』の、図書館の女性です。

私はよく図書室に言っていたので、
「オースターなら『鍵のかかった部屋』を読んだ??」
とか言われたのを覚えています。

当時オースターなのはどれを読んでもつまらなくて、最後まで読まないで
ものすごいペースで次から次へと借りていました。

たしかに、『鍵のかかった部屋』はやめられなくて最後まで一気に読破した。

大学の図書館はつまんなかたなー
アルバイトの人が事務的にやってってさ。


さゆさんのブログ
あーそれできょうはオースターが原作の『Smoke』って映画
のこと書こうとおもってたんだ。

昔付き合ってた彼氏が好きだった映画で、
なんであんな薄っぺらな人間がこの映画にであったんだろう?
と思っていたのですが、たぶん日本でも人気の有名作家オースターが
原作だから、王様のブランチみたいな番組で紹介されたかなんかだろう
と、推測します。



けど、あ、いまちょっと、
強烈な映画を思い出しちゃったから、『スモーク』はやめて、今度にしようw



あのね、高校時代、クーラーが一番よくきいていたので、よく図書室のロビーに置いてある
「Screen」って雑誌を、仲間で読みにいっていました。


さゆさんのブログ
ある日、表紙がキャメロン・ディアスだっときだと思うけど、それをみんなで見ていて、
見慣れない単語が・・・・・

「アメリカンぴょしょってなんだろう?(American Psycho)??」
「いや、ぴょちょだ」「でもフィロソフィーだってPは発音しないから”しょちょ”だ」
「わかった!エコーはCHOが”こー”だから”しょコー”だ!」
とか言い合っていたら、
このおとなしそうな司書の人が、
「それはアメリカンサイコ・・・」と、つぶやいたのを覚えていますw


で、この『アメリカン・サイコ』・・・・・・・・・・
『羊たちの沈黙』や『セブン』でさえ厳しいさゆには、非常に厳しい映画でしたw


きもい!きもすぎる!

私が好む系統の映画ではないので、一度見たきりで、詳細な場面の説明は致しかねますが・・・

さゆさんのブログ
その後、クリスチャン・ベールasバッドマン・ビギンズを観たとき、
「あ、あの変態サイコ野郎だ」と思ったさゆですw

アメリカンサイコでは昼間は会社員で、夜は殺人鬼



バットマンの役は、この映画の演技を買われてのことでしょうね、きっと


表の顔は実業家で御曹司のお金持ち、そんで夜はコウモリのコスプレで人助けなんて

うはwサイコ野郎だなw


さてさてサイコ犯罪といえば、
90年~2000年代映画を見て育った私には、やっぱり片田舎の戸建の一軒家で、
都会から取り残されたようなところで起きるのですが、
これは・・・スーツをかっちり着こなして、ジムに通い、
美しい顔と体をしたヤッピーが犯罪者なんです。

今思うと、面白い映画です。

今だからわかるけど、こういうヤッピーって人間どもは、
一流大学を出て就職して、自分は特別と思って成長をしてきたが、
20代末期あたりで、「あれ。もしかしておれもOne of Themなのか・・・?」と、
うすうす、気付き始めます。

つーか、映画自体、‘こういうやっぴっているじゃん‘・・・っていう描写で始まる時点で、
「ああ、こういう奴が主人公なのね」っていうまあある意味典型なんですわw

「ハーバードビジネススクール」、「2000年」、「NY」、「なんとか&なんとかw」
「スポーツジム」、「80’sの音学」・・・・あーあ、はいはい、「おまえら」ねって感じでしょ?w


これ変な映画でね~、高校生だったので、全然当時の評判とかわからないのですが、
目まぐるしく展開する名刺交換のシーンはすごくよく覚えています。

これは、面白いよ。
おんなじよーな人間が自分の「個」をアピールするんです。


まあとにかくそんなヤッピーでリア充名なエブリディを送っていると、主人公の前に、
ジャレッド・レト演じる完ぺきな青年が現れます。


観客としてみていると、「え?レト?お前らとおんなじに見えるけど?」って思うんですね。

で、この男をクリスチャン・ベールが斧でめった殺しにします。ほんとにいやだ。


そして・・・・・暴力的セックス
その一連のなかに、殺人・・・・・・。

きもちわりいw


たぶん記憶違いでなければ、この殺人という事実は、
あれ、かれの夢だったの?妄想だったの?って落ちで終わります。

殺人の時の、主人公の倒錯感。
ちょっとファイトクラブみたい。
しかし真実はわからない。

みなおす気もないし。


今思えば、ファイトクラブはこの作品の多大なる影響を受けているのではないかと思いますね。


こういう映画を、女性が監督をしていたなんて、すごいと思います。
女性には「嫉妬」って感情はあっても、こういう倒錯ってないんじゃないかな?

私だけかしら???

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