2010/09/14

わくわくがどきどきでとまらない『プライマー』

今日も暑かった.
車は涼しくていいけど,右腕は真黒になってしまったw

とにかくみんなが面白いっていう『インセプション』.
ノーラン監督だしそりゃあ見たいにきまっている.
「早くDVDにならないかな~」って思っています

映画ファンの友達に
「芸術性でも話題性でも,映画館でみなきゃだめだろ」
って言われちゃったんだけど,私はDVDで見るのがいいんだ.

映画評論の人も,観客の反応とかの臨場感もあるから
絶対映画館で見るべき!っていう論調です.

でもさ,高いじゃん.映画.

アメリカに行くと私は毎日のように映画を見に行きます.
安いからです.
チケットも,ペプシも,ポップコーンも全部.全部で1000円以内ですw

あとね,「におい」が気にさわる.
映画館で卵サンドとか,ツナマヨおにぎりの匂いとか・・・・いやすぎる
それに,特にいい映画を見たときは,
その世界にしばらく浸っていたいのであまり外を歩きたくないw

さらに,「情報」が気になる.
映画見ててちょっと気になるとすぐ調べなきゃ気がすますまない.
セリフの意味とか,主題歌とか,俳優とか,
googleなしでは気になりすぎて次のシーンが頭に入ってこないこともあります.


TOEICのリスニングでさ,前の問題の答えに迷ってて,
「あ~aだったかもなあ・・・」
とかおもってると,次の問題のリスニングに集中できなくなるでしょ?

というわけで、DVDを観るわけです
で、そうだ今日は『プライマー』のことを書こうと思ったんだ




この映画は非常にリアリティがあり,
SF映画にしてかなり入っていける感じです.
ノーラン監督の「メメント」のようなのめりこみ.
2005年くらいの映画で,監督のシェーン・カルースさんが主演しています

監督自身がエンジニア出身とのことで,
シャツにネクタイのサラリーマン風の男たちが,
会社帰りに友達の家か何かの住宅のガレージに集合し,
しょぼしょぼ作業している姿がとても現実的です.





どうやら彼らは何かを作っている様子.

ビールを飲んだりしながら,封筒に開発商品らしき機械を入れ,
封をし,小さなテーブルで配送の手配をしているシーンから始まります.

マニアックなシステムを開発して,しょぼしょぼ売っている様子.
こんなことじゃなくて,開発した機械でもっとでっかい仕事がしたいと夢見ています
もーうこれこれ,わくわくするよねw

ガレージはアメリカンドリームが生まれる場所
ミッキーはガレージにいたハツカネズミ
スティーブ・ジョブズやあの辺のシリコンバレー系天才たちも,
ガレージでシステムの開発をしていたことはあまりにも有名だし.

ガレージといえばグラン・トリノのガレージもよかったよね~
家を直す道具,車の道具,ライフル・・・・
壁にかかってる工具は萌えるw

仕事終わった後に,ガレージの電気がこうこうと光り,
仲間が集まって何やら一生懸命作ってる.
明日仕事だ・・・・でも・・・作りたい・・・・

あーいいねーw

で、・・・何作ってると思う?
わからないですw
このサラリーマン達の会話が,私にはさっぱりわかりませんw
粒子がどうとか,物理のどーとかってなかんじの会話.

で,そのうち彼らは実験を開始します
小さな箱の中に,彼らは小さな人形を入れます
スイッチを押しても何も起こらない・・・・

それが何度か続きます.

しかし・・・・

あれ?今のって・・・・?


なんか・・・
タイムマシーンできちゃったみたい


そうなんです.


さて,ややこしい映画の予感ですよw


この映画のポイントは,タイムマシーンが偶然できてしまったこと.

というのも
こういうSF映画には「え,じゃあれはどうなるんだよー」っていう
突っ込みどころがいっぱいあります.
だからインセプションもそうだけど,だいたい映画の中での
タイムトリップの「ルール」が説明されてたりします

が,プライマーには説明なし.

何が起きてるのかこんがらがってわからなくなってくる
主人公の行動を描いていくだけなので,
イライラもするし,不安にもなってきます.
あーわけわからない.


当時の監督のインタビュー記事で,監督自身が偉大な発明とは
ガレージみたいなとこで偶然できちゃうものっていうようなことを
おっしゃっていたと思います.

こういうのはひろゆき氏とかも言っていたような気がします~
どう使うか何に使うかなんて想定できないから,ネットは法律で
縛ることはできないみたいなこと
かんけいないかw

たしかに,タイムマシーンらしきものができちゃったら,
物理とかなんだかの,とにかく今生きている構造を把握できなくなる.

そんなことしちゃったら,どうなるかなんて人間にはまだわからないこと

当事者にはもう,どうなってるか客観的に把握できない,
とんでもない出口のないところにいるんじゃないか?


この映画,当時者の立場に引きずりこまれていきますよw


この映画の意味とか,謎解きをしても何の意味もないです.

意味が分かんないっていうレビューが多いけど,当然です.

SF映画ってのは,何が起きているのか把握できているのは,
自分が観客だからです.
でも,本当の当事者や,偶然こういう世界に入っちゃった人にしてみたら,
何が起きてんのかわかんないで混乱するでしょう.
この映画は,主役でも観客でもなくて,実際当事者になると,
どうなるか・・・っていうのを味わう意味で面白い映画です.

それでも,映画にちりばめられた謎解きもおもしろいですw

一番最初の
みんながビール飲んで郵送手配しているあのシーン・・・
あの時からすでに,未来の彼らが潜んでいるのです・・・


絶対一回じゃ足りないよ,この映画.

タイムマシーンは偶然できちゃったわけで,
物理の秩序の崩壊を止められない,ってか自分たちでぐちゃぐちゃにしてしまい,
暴走から抜け出せない,どうすればいいのっていう・・・恐怖ですよ.

なんとなく怖いですw

もうぐちゃぐちゃになってしまい,どうにもならなくなっちゃった秩序・・・
あの偶然さえなければ・・・・って思いますw


科学をこえたものを考えるとき,特にタイムマシーンがあったら・・・って
考えるとき,突き詰めていくと矛盾でどうにもならないっていうもやもやした
雰囲気があるじゃないですか

あの感覚をうまい具合に映画化した才能はすごいです.

2005年ごろの映画なので,そろそろ何か新しい映画つくらないですかね?

この監督の映画,他には見当たらないんです><

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